貧乏


普段履いている靴が、やばい。
上と下の革の縫い目が破れた。
新しい靴を買う余裕がないから、
今日は以前履いていた靴にする。
重い。
ズシリとして、しかも硬く感じる。
ずっとほったらかしていた靴が、
すねて硬直してるように、
足が感じる。

太宰は書いている。
「だって、お金がない時の食事ほど楽しくて、
おいしいのですもの」(きりぎりす)。
この文章に惹き付けられる人を、
僕は好む。
この思想に感じ入る生き方を、
僕は貫きたい。
お金は欲しいさ、正直なところ。
けど、
貧乏を味わう余裕を
失ってはいけない。

桟橋